Lovelyz-冬国2の所感と今後の展望

2/2(金)に、念願だったlovelyzの本国コンサート「冬の国のLovelyz2」に行ってきました。ということでレポのような覚え書きのようなものを残しておきたいと思います。聞いていた通り韓国のファンは9割くらい男性!年齢層は幅広かった印象でした。

 

チグムウリが終わったあたりからlovelyzへの気持ちもフラフラフラフラし続けてきて、どう向き合っていけばいいのか分からなくなっていたのですが、今回のコンサートで少し腑に落ちたことがあるのでそれも併せて書いていきます。

 

○公演全体の感想

なんというか、こんなに楽しんでいいのか?って思うくらい楽しくって少々面食らってしまいました。日本でも開催されるのにもかかわらずわざわざ韓国までやってきた理由というのが生のバンド演奏を聴くためだったのですが、終わってみて一番に出てきた感想は、ライブへの没入感がすさまじかったということです。韓国コンに参加したのはこれが初めてなので他と比較はできませんが、少なくとも韓国におけるライブドルとしてのlovelyzの武器はそこにあるような気がします。

 

そのような没入感を生み出していく上で、公式応援の盛り上がりや、ラブリナスの忠誠心の高さなどもさることながら、私たちをライブの世界へ一気に誘うのはやはり舞台上の8人でした。ミジュやジスは常に会場の盛り上がりを気にかけて客席に積極的にアプローチするし、ミョンウンやイェインは良い意味でこれまでの流れをぶった切るような爆弾を投下してくる。ベビソルジエのポンコツオンニラインはいじられ役を買って出る(押し付けられる)ことで年下組をのびのびとステージ上で動き回らせ、ケイちゃんは話し出すだけで空気を浄化することができる。スジョンが意外と控えめなのはその場の空気を読んでバランサーに徹しているからでしょう。このような8人がいてこそのこの没入感なのではないかと感じました。

 

当初の目的だった生バンドももちろん良かったです。録音に生歌を乗せるカラオケ式だとどうしてもライブ感が損なわれてしまうのですが、やはり生バンドかつアレンジありだと一期一会のステージがその場で直接生み出されるので、それもライブへの没入感を深めていました。ステージ両端の高台のようなところでバンドメンバーが演奏していたのですが、終盤lovelyzがそのバンドメンバーのことを紹介していて、うわ~ライブっぽい!ライブに来てるんだ!となりました。正直ラブリナスの声援がえげつなさすぎて音に聴き入る隙は微塵もなかったのでなんとなくの雰囲気でしか楽しめませんでしたが・・・

 

セトリに関してはひじょ~~~に大満足でした。lovelyzはおそらくアルバムを通してグループを知ってほしいという意識が強いため、タイトル曲ではない曲もそれぞれが豊かな世界を秘めており、(あくまでラブリナスにとって)中だるみのような場面がまるでありません。これもライブへの没入感を深めている一因でしょう。セトリのすべてがキラーコンテンツみたいなものです。まだこんな良曲残ってたの?!しかもセトリにない曲も全部良曲だよ?!心理状態は常にこんな感じでした。その中でも個人的に本当に大好きなHug Me、Goodbye Chapter1、三角形、秘密庭園、Shooting Starを初めて生で聴くことができ感激でした。三角形のサビは本当にうるっときます。秘密庭園は元々振り付けがある曲だったらしいのですが、巨大な鳥かごのようなセットをバックに(超良かった)歌唱に集中していました。あと1cmはもちろんこれからもライブには欠かすことができない曲でしょうし、またマウムも同じような役割を引き受けていて、その2曲にチョンソリを加えた3曲がライブアンセムになっていくのだろうなと。

 

○現実のアイドルだったlovelyz

何を当たり前のことをって感じですが自分としては割と衝撃を受けました。ファンと生きたコミュニケーションを取り、ネガティブな感情も隠すことなくありのままの自分の姿を自分の言葉で必死に伝えようとする姿を見て、現にそこに存在している生身のアイドルとしてのlovelyzを強烈に意識せざるを得ませんでした。

 

今まではlovelyzというグループに向き合ううえで、世界観のなかで前に進もうとするいわば概念としての少女を想定していたので、lovelyzメンバーそれ自身の人格や個性に真正面から向き合うことは無意識的に避けてきたのかもしれません。

 

そもそも今回のライブは去年の日本コンのときと同じく、世界観のなかにいるlovelyzを肌で感じようと思って参加しました。去年の日本コンはあくまで覚えてきた日本語のコメントをそのままなぞっていくようなMCでしたし(覚えてきてくれたのは本当にありがたかった)、あまりそこに現実の存在としてのlovelyzがいるような感覚はなく、目の前に広がっていたのは自分が期待していた通りの幻想的な世界でした。

 

しかし今回はライブドルとしてそこに確かに存在しているアイドル、もっと言えばアイドルという役割を引き受けた8人の女性としての姿がありました。これがlovelyzのライブのスタイルなのだろうなと思ったし、期待とは違った面白さもあればもちろん残念さもあるものの、彼女たちが目指すのがこのような方向ならばそういうものとして受け止める他ないのだろうとも思いました。

 

○世界観とパフォーマンスに関する今後の展望

チグムウリ以前とチョンソリとの間には明確な変化があることを前提として話を進めていきます。まず自分はこの変化に相当戸惑った側の人間でした。少女三部作からDestinyへと繋がっていったときに、「路線変更だ」「清純派だったのに」と騒がれたりもしましたが、このときの変化は例えて言えば多面体のある一面を見ていたような状態から違う一面へ視点を変えるような変化であり、表現したい世界(多面体)そのものが何かに取って代わられたわけではなかったと考えています。

 

しかしチョンソリでは明らかに表現したい世界観そのものがなくなっていたのではないでしょうか。確実に「路線変更らしきこと」が行われたように感じました。それはおそらく世界観先行でその中でできる限りのパフォーマンスを行うグループから、ステージ上のパフォーマンス先行のグループへと変化しようとしているようなものです。

 

単にDigipediやワンピースなどの制作陣が入れ替わったからそう感じるのではないかと思われるかもしれませんが、アルバムを通して聴けばこれまでのlovelyzを思い出すことができるので世界観と制作陣のクレジットはおそらくあまり関係はありません。もちろん制作陣の得意不得意はありますが。

 

なぜそのような変化を目指しているのか、それはライブに参加して少し腑に落ちたような気がしています。おそらく彼女たちは、自分たちの実力を十分に見せたり、やりたいことに挑戦したりする機会をもっともっと求めていて、8人が持つ個性を全面に押し出していきたいという思いがあるのではないでしょうか。これまで見せることができなかった部分が多くて、そのことを惜しく思っているのではないかなと。ソロステージを見たときに特に強く感じて、メンバーの趣向が色濃く反映されたステージは、否応なく彼女たちの個性をラブリナスに刻み込んでいました。

 

まだこう決め付けるのは時期尚早かなとも思うので次の4月のカムバを待ちたいのですが、仮にパフォーマンス先行のグループになっていくのだとしたらもうそれは受け入れるしかないという覚悟はある程度できました。これまでの楽しみ方にすがっていてもしょうがないかなと思うので(これでまたあっさり世界観ドルに戻ったら笑えますね)。今思えばチグムウリで扉を開け放ったまま進んでいくことを決めたときからこうなることは分かっていたのかもしれません。自分はこの方向性を批判しているわけではなく単純に寂しいだけなのですが、ただチョンソリの場合はど~~~~~~してもMVが無理で・・・カワイイとさえ思えなかったので・・・他にも細かく気になるところはありますがMVのせいで敏感になってるだけかも・・・

 

今回ライブに参加してもやっとしていた気持ちに整理をつけることができたので、本当に韓国行ってよかったなと思います。韓国と日本ではまたガラッと雰囲気が変わると思いますし来週が楽しみです。どちらかというとやっぱり日本のほうが元々自分が期待していたような雰囲気かな?最終日にケイちゃんが怪我をしたとのことなので心配なのですが無理だけはしないでほしい・・・

 

<一日目セットリスト>

1.Spotlight

2.Twinkle

3.Hug Me

4.遊園地

5.Goodbye Chapter1

6.かくれんぼ

7.眠い夢

8.Acoustic Medley(初雪~Aya~Wow!~Fallin')

9.イェインソロ(成人式)

10.ジスソロ(Only Angel)

11.ベビソルソロ(There's Nothing Holdin' Me Back)

12.Just

13.三角形

14.秘密庭園

15.Shooting Star

16.Cameo

17.心(※取り扱い注意)

18.1cm

19.Destiny

20.For You

21.Hi~

22.Ah-choo

23.Now, we

24.Candy Jelly Love

25.Goodnight Like Yesterday